(旧)カクかく

いつも側に寄り添っていて、人生を豊かにしてくれる文房具。そんな素敵な文房具をゆるく紹介します。

文豪が愛した用紙で出来た「MONOKAKI」

ノート特集の第3弾です。今回は満寿屋さんの「MONOKAKI」です。
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www.asakusa-masuya.co.jp

満寿屋さんといえば、代表する商品はなんといっても原稿用紙です。
満寿屋さんは明治から続く歴史ある紙屋さんです。元々は贈答用の砂糖の箱を作っていたそうです。砂糖が贈答品ということで歴史を感じます。
原稿用紙を作り始めたきっかけは、小説家の丹羽文雄氏(代表作「親鸞」「蓮如」等)だそうです。今回、満寿屋さんの歴史を調べた時に、丹羽文雄氏がきっかけというのに驚きました。僕は氏の作品で唯一読んでいるのが、戦時中に海軍報道班員として重巡洋艦「鳥海」(高雄型重巡洋艦の3番艦)に乗り込み、第一次ソロモン海戦に従軍し、その見聞を元に書かれた「海戦」のみなのですが著者名を覚えていたので、まさか繋がるとは思っていませんでした。
小説家の丹羽文雄氏がきっかけで作り始めた原稿用紙は、その後数多くの作家に愛用されるようになりました。例えば、日本人として初のノーベル文学賞を受賞した川端康成、昭和を代表する三島由紀夫、数多くの歴史小説を書かれた吉川英次、第三の新人吉行淳之介など本当に数多くの作家に愛用されている。
ホームページを見てもらうと、知っている作家さんが必ず居ることでしょう。
満寿屋を愛した偉人達|原稿用紙・ノートの浅草「満寿屋」


僕も文房具に興味を持つようになって、万年筆を使って文字を書くようになった時に、色々な用紙を試している時にこちらの満寿屋さんを知りました。
そして原稿用紙を購入して、つらつら駄文を書いて、素晴らしい書き味にひとり悦に浸っていました。しかし、原稿用紙は普段使いにはならないんですよね。
そうしたら、やはり皆さん考えることが一緒なのか、満寿屋さんの紙でノートを作って欲しいという多くの要望が寄せられ、満寿屋さんの紙を使ったノート「MONOKAKI」が誕生したそうです。

用紙

用紙は満寿屋のオリジナルのクリーム紙です。この用紙は万年筆での筆記を想定して開発された紙です。万年筆に限らず、ボールペンやえんぴつでも滑らかで気持ちよく筆記することが出来ます。
ペン先から帰ってくる感触が本当に気持ちいです。延々となんでもいいから書いていたい。というい気持ちになります。
万年筆での筆記を想定しているので、罫線ありは9mmというU罫線の幅広のタイプと、無地の2種類です。万年筆だとよくあるA罫(7mm)やB罫(6mm)だと狭く感じるのですが、U罫のためのびのびと筆記することが出来ます。
さすが万年筆の筆記を想定しているだけあって、滲みはありません。しかし僕の使っている万年筆では裏写りが気になるレベルです。
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ノート

糸綴じですが1束の枚数が8枚と少なめです。そのためページを開くのに、他のノートよりも開きやすいです。
このノートの特徴の一つに、ノートに見返しを付けている点です。しかもこの見返しが厚手の紙なんです。ノートカバーを使っている人には、特に嬉しい機能だと思います。
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先日紹介したMDノートのように180度キレイに開きませんが、気にならないかな。



文豪が愛した原稿用紙と同じ紙のノートということで、物語があり書き味もすこぶる良いので、裏写りさえ気にしなければ書き味については一番好きです。
あなたもこのノートを使って、文豪気分になってはいかがでしょうか。