文房具好きの自由研究:ペーパークロマトグラフィー
夏休みの自由研究は終わっていますか?
どんなことをすればいいのか、悩みますよね〜僕も子供の頃はどうするか悩んだ記憶があります。
今回は、子供の頃に戻ったつもりで、文房具好きの自由研究ということで、万年筆のインクでペーパークロマトグラフィーを行いました。
対象のインクは、岐阜県大垣市にある川崎文具店さんのご協力で、ブルーブラック系で行いました。
ブルーブラックと一言に言っても、各メーカー色味が違うことは認識していたのですが、ペーパークロマトグラフィーをすることで、色味だけでなく多くのことがわかるはずです。
ペーパークロマトグラフィー
用意するもの
- 吸取紙(無ければ白色のコーヒーフィルター)
- インク
- 割り箸
- コップ
実験方法
- 写真のように、吸取紙の下から少し上のところにインク(試薬)をたっぷりとつける。
どのインクを付けたかわかるように、上部にもインクを付けておいて名前を書いておきます。 - コップに水を張る。
分量は、1で作った吸取紙のインクが触れない量にします。 - 15分ほど放置
- インクが分離したら、コップから引き上げて乾燥させる。
仕組み
毛細管現象により、吸取紙に水が吸い上げられます。
水が吸い上げらる際に、インクの成分によって上昇する場所が異なります。
そのため、時間が経過すると色素ごとに分離します。
何がわかるのか
- インクに含まれる色成分(分離した色の層から判断)
- 洗浄のしやすさ(試薬の残り具合)
- インクの沁みやすさ(試薬の上昇具合)
実際に検証した結果
検証したインクは以下の通りです。
- PILOT:iroshizuku 月夜
- SAILOR:BLUE BLACK
- プラチナ:BLUE BLACK
- Pelikan:4001 BLUE BLACK
- Pelikan:Edelstein TANZANITE
- MONT BLANC:Midnight BLUE
- Graf Von FABER-CASTELL:Midngiht BLUE
- VISCONTI:BLUE
- 書斎館:青藍
ひとえにブルーブラックと言っても、各メーカー違います。
インクに含まれる色成分
同じブルーブラックと言いながら、各メーカー色々な色が配合されています。
特にGraf Von FABER-CASTELL は、どんだけ混ぜてんだ!!というぐらい他のメーカーよりも多いです。これにより、色の深みが表現されているんでしょうね。
洗浄のしやすさ
VISCONTI やPILOT やPelikan 4001 は、下部に付けた試薬が薄くなっています。
このことから、万年筆の洗浄も容易に行えることがわかります。
反対にSAILOT やGraf Von FABER-CASTELL は、下部に付けた試薬がしっかり残っているので、万年筆の洗浄はより丁寧に行う必要があります。
インクのしみやすさ
テストした中では、Pelikan Edelstein がしみにくそうです。
反対にGraf Von FABER-CASTELL は他のインクよりしみやすい傾向にあるようです。
川崎文具店さんでは、100色以上のインクの試し書きが可能です。インクの色味を楽しむだけでなく、ペーパークロマトグラフィーをすることにより、よりインクの特性や特徴を知ることができました。
今回はブルーブラック系だけでしたが、他の色もぜひ試してみたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。