(旧)カクかく

いつも側に寄り添っていて、人生を豊かにしてくれる文房具。そんな素敵な文房具をゆるく紹介します。

マグネットで壁などにくっつくペンケース「ALTNA スタンドペンケース」

ペンケースは机の上に置くので、自立したところでどうしても場所を取ってしまいます。
場所を取るからといって、筆記具を出したりしまったりするたびにカバンにしまうのは面倒ですよね。
いっそうのこと、どこかにくっ付けば机を広々と使う事ができるのに・・・と思ったら、LIHIT LAB.からそういった要望を満たすペンケースが発売されます。

ALTNA スタンドペンケース(マグネット付)

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ALTNA スタンドペンケース(マグネット付)

ALTNA スタンドペンケース<マグネット付>|製品情報|株式会社リヒトラブ

製品情報

  • 発売日:2019年2月21日
  • 価格:1,680円(税別)
  • 幅・奥行・高さ:78mm × 49mm × 182mm
  • 仕様:ペン約20本
  • 材質:本体/シリコーンゴム・ネオジム磁石
  • 色:ネイビー・オリーブ・ブラック

製品特徴

LIHT LAB.のPuniLaboのペンケースと同様に、ペンケースの下部をグッと押すと自立するペンケースです。

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グッと押すと

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自立します

収納能力は、筆記具にもよりますが約20本とのことです。

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消しゴムも収納可能

蓋の部分には、消しゴムが収納できるゴムバンドが付いています。

さらにこのペンケースの特徴のネオジウム磁石が内蔵されています。

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蓋にマグネットが内蔵されてるから・・・

そのためゼムクリップを収納することもできますし、スチール面などにペンケースをくっ付けちゃう事ができます。
これなら机の上に常にペンケースを置かなくても、机の側面などにくっ付けておけば、スムーズに筆記具を出したりしまったりできます。

蓋には耳が付いており、カバンから取り出しやすいようになっています。

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カバンから取り出しやすいように耳が付いてる

ちょっとした工夫ですが、カバンからペンケースをより取り出しやすくなって嬉しいです。

手が届く場所であれば机の上に必ずしも置く必要は無いので、写真のようにブックエンドや机の脇などにくっ付けておけば、机をより広く使う事ができます。
強力なネオジウム磁石なので、筆記具程度なら十分に固定する事ができると思います。

発売されたら、ぜひ1つ購入しようと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

売り上げの一部が野生動物を守る「WWF WITH STAMP」

日本人にとって、寄付って正直なかなか縁がない行為ではないでしょうか。
恥ずかしながら僕は「寄付」というと、「みどりの募金」や「赤い羽根共同募金」ぐらいしか思い浮かびません。

僕は何か参加などして、その費用の一部が寄付になる。というと直接寄付するより、圧倒的に参加しやすいです。

先日、友人からWWF世界自然保護基金)「WITH STAMP」を紹介していただき、購入しました。
(これは去年WWFのキャンペーンで、すでに終了しているので、今から参加することはできません。)

with-stamp.jp

絶滅危惧種の野生生物と自分の名字がコラボしてネーム印になる。というものです。
購入金額の一部が、WWF環境保護活動に寄付されます。

絶滅のおそれがある野生生物をまとめた「レッドリスト」という言葉を聞いた事があるかと思います。
僕も「レッドリスト」という言葉は知っていたのですが、今回調べてみたらなんとその数ぜんぶで約2万4000種以上との事です。
まさかこれほど多くの種が絶滅のおそれがあるとは思いもよらなかったです。

売り上げの一部ではありますが、その一部が役に立つのであれば嬉しいです。

今回作ってもらったネーム印の印影はこんな感じです。

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WITH STAMP

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印影

名前の一部に絶滅危惧動物がコラボになっているのですが、僕の名字の一部になったのは「アムールヒョウ」です。

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アムールヒョウ

アムールヒョウ」は、レッドリストの絶滅危惧レベルの「危険/VU」とのことです。

極東ロシアの森に生息するヒョウの亜種。美しい毛皮を狙った乱獲に加え、森林の違法伐採、軍事施設の建設などで生息地が縮小・分断されたことが原因で、一時は野生の生息数が30頭ほどまでに減った。
現在は60~70頭と回復傾向を見せているが、危険な状況には変わりない。
アムールヒョウは、絶滅のおそれがある動物です。

全く知りませんでしたが、なんか名字の一部になったというだけで親近感が湧きます。

ネーム印は、谷川商事の「スラットGネーム」という9mm丸の浸透ネーム印です。
9mm丸なので、宅配便や領収書の認印として日常使いしやすいです。

日々の暮らしの中で使うものの売り上げの一部が、今回のように寄付になると参加しやすいのではないでしょうか。
残念ながら、今回僕が参加した「WITH STAMP」はキャンペーンが終わっており、今から参加することはできませんが同じようなものがあれば、また参加したいです。

こういう形なら寄付に馴染みの薄い日本人も、参加しやすいのではないでしょうか。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

オシャレで書き味滑らかな台湾万年筆「TWSBI ECO」

最近、話題に上る事が増えた事として「台湾文房具」があるかと思います。
なんでも台湾は日本に並ぶ文房具大国だそうです。

そんな「台湾文房具」のハシリというと、僕は「TWSBI」を連想します。
日本で発売された今年の夏あたりから、注目しており機会があればぜひ購入しようと思っていました。

今回、静岡のBUNGBOXさんが、TWSBIのECOというモデルを輪島蒔絵を施して発売さましたので、デザインもオシャレなので購入しました。

基本的には、TWSIB ECOに輪島蒔絵を施しただけなので、基本機能は変わらないです。
実際に使い始めたのですが、なかなか優秀です。

TWSBI ECO

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TWSBI ECO

twsbi-sakaijapan.com

製品情報

  • ペン先:ステンレススチール
  • 字幅:EF / F / M / B / STUB1.1
  • インク供給:吸入式(約2ml)
  • 価格:5,000円(税別)

製品特徴

TWSBIとは

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TWSIB log

「TWSBI(ツイスビー)」は、台湾の文具メーカーである三文堂筆業有限公司が製造・販売するブランドです。
三文堂筆業有限公司は、40年以上も名だたる世界的ブランドからのOEMを請負い続けてきているそうです。

TWSBIというブランドの由来がホームページに記載されていましたので引用します。

TWSBIというブランド名には「3つの文化の殿堂」という意味が込められています。
それは中国語で「三文堂」と表されます。「文」は「ことば」そして「文化」を意味します。そして「三文堂」は、清朝の第6代皇帝・乾隆帝漢詩を綴った3点の書の大作を飾るために建立した「三宝堂」を想起させます。(その3作のうち1点は現在、我が国の台北の国立王宮美術館に、ほかの2点は北京の王宮美術館に展示されています。)

この「三文堂」をアルファベットで表すと「San Wen Tong」となり、頭文字を後ろから表記すれば「TWS」となります。このTWSに中国語で「筆記具」を意味する「BI」を加え、私たちはブランド名をTWSBIと名づけました。

書き味滑らか

ペン先はステンレスのため、通称「鉄ペン」と呼ばれるものです。
先日の「万年筆の作法」で習った通り、インクを吸い込む前にペン先だけの状態で書き味を確認したのですが、非常に柔らかく紙に触れます。

インクを吸入したら、より一層滑らかな書き味で惚れ惚れしました。
同価格帯のLAMY safariよりも、柔らかなタッチだと思います。

インク供給は吸入式

インクの補充方法は、軸に溜める「吸入式」です。
吸入式で馴染みがあるのは、ドイツのPelikanではないでしょうか。

スムーズに吸入する事ができて、透明軸でインクが吸い上げられていく様はなかなか見ものです。
直接軸にインクを吸入するという本格仕様でありながら、5,000円というのは嬉しいです。

分解清掃が可能

他の万年筆と大きく違うのは、ユーザーが分解清掃する事ができるようになっている事です。
レンチのような専用工具が付属にあります。

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付属の専用工具

インクを吸入するエンドキャップを回して、ピストンを伸ばして、できた隙間に専用工具で分解する事ができます。

YouTubeに分解する動画がありました。


TWSBI分解

非常に簡単に分解する事ができます。
好きなインクを入れて、インクを入れ替える時には分解清掃して新たなインクを入れる。という事ができます。

 

「鉄ペン」はちょっと・・・と思う前に、ぜひ一度試筆してみてください。
きっと滑らかな書き味に驚かれる事だと思います。
5,000円という低価格で、これほどオシャレで滑らかな書き味の万年筆はなかなかないんじゃないかな。
僕は気に入ったので、何本か購入しようか。なんて思っています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

ヴィンテージ感溢れるノート「RO-BIKI NOTE」

先日参加した「万年筆の作法」で、お土産に素敵なノートを頂きました。
せっかく万年筆を使うなら、ちゃんとしたノートを使いたいですよね。そうしないと、万年筆のポテンシャルを十二分に発揮することはできません。
初めて万年筆を僕が購入した時に、店頭で試筆した気持ち良さが、当時使っていたノートでは全然書き味が気持ち良くなくて驚きました。なんでこんなに書いた時の感じが違うんだろう?と不思議に思ったものです。

そういう事が無いように、イベントを開催された川崎文具店さんは別途気持ち良く描けるノートをお土産に頂けました。

なんか市のイベントで行った時とは、お土産のノートが違ったようですが、今回お土産で頂けたノートは、山本紙業の「RO-BIKI NOTE」です。

RO-BIKI NOTE

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RO-BIKI NOTE

www.yama-kami.com

製品情報

  • サイズ:91mm×210mm
  • 罫線種類:2mm方眼 / 5mm十字方眼 / 無地 / 6mm罫線 / 4.5mm十字方眼
  • ページ数:60ページ
  • 価格:450円(税別)
  • 綴じ方:糸綴じノリ固め

製品特徴

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蝋引き紙の表紙に糸綴じノリ固め製本

表紙が蝋引き紙

表紙はクラフトペーパーに蝋を浸透させた蝋引き紙を使用しています。
そのため次第に深く色やけ、シワを刻み、ヴィンテージ感を醸し出す事ができます。

表紙のデザインも罫線が無地であれば、地図を模したデザインのものなど豊富にあります。

中紙

紙屋さんが選んだ筆記性に優れ、鉛筆やボールペンはもちろん、万年筆や付けペンでも気持ち良く描ける紙が使われています。

糸綴じノリ固め

すべてのページにわたり天地を通して糸綴じされています。
そのため製本強度が非常に高く、360°折り返してもページが抜け落ちることはなさそうです。

サイズが独特

サイズが91mm×210mmという独自のサイズになっています。
長辺はA5サイズと同じ210mmですが、短辺はおおよそA4サイズの1/3のサイズになっています。
トラベラーズノートのレギュラーサイズよりも、若干横幅が短いです。

罫線が豊富

罫線の種類が、2mm方眼 / 5mm十字方眼 / 無地 / 6mm罫線 / 4.5mm十字方眼の4種類あります。
2mm方眼や十字方眼は珍しいですよね。
さらにこれらの罫線が、非常に薄くて描く事を邪魔しないんです。

 

お土産にいただいたのですが、もったいなくてまだ使えていません。
せっかく表紙がヴィンテージ感が出てくる蝋引き紙を使用しているので、メモとして使うのではなく、何か記録を残せるような内容を描きたいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

クリスマスプレゼントに欲しい「電子ペーパー」

確かうちではクリスマスイブではなく、クリスマス当日の25日にプレゼントが届いていた気がします。
それも毎年「お菓子の詰め合わせ長靴」で、ワクワクした記憶が(笑)
でも、年に一度この時だけスナック菓子が食べられる!!という喜びがありました。

さてサンタさんは、30過ぎの男の子との所にも来てくれるでしょうか。
来てくれると期待して、せっかくなのでこの場を借りてお願いしてみましょう。

文房具好きの三十路男子が欲しいもの。
それはいくつもあります。せっかくなら普段自分ではなかなか購入できない物をお願いしたいです。

ということで、今年は1つに絞りました。

それは先日発表された富士通クライアントコンピューティングの「電子ペーパー」です。
今月の18日に発表されたのですが、当日のFacebookで文具の著名人の方々の投稿がこの発表で埋まりました。

ということで、この「電子ペーパー」をサンタさんにお願いしつつ、どういうものか紹介します。

電子ペーパー

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富士通クライアントコンピューティング「電子ペーパー

製品情報

  • A4サイズ

    • 価格:86,200円
    • 解像度:1650×2200ドット
    • 内蔵メモリ容量/使用可能領域:16GB / 約11GB
    • 外形寸法(幅 x 高さ x 奥行):約224mm x 302.6mm x 5.9mm
    • 質量:約350g
  • A5サイズ

    • 価格:75,500円
    • 解像度:1404×1872ドット
    • 内蔵メモリ容量/使用可能領域:16GB / 約11GB
    • 外形寸法(幅 x 高さ x 奥行):約174.2mm x 243.5mm x 5.9mm
    • 質量:約251g

2019年1月16日(水)16時までは、キャンペーン中で価格が異なります。
- A4サイズ:74,800円(13%OFF)
- A5サイズ:49,800円(34%OFF)
- A5サイズカバー:4,000円(50%OFF)

製品特徴

「手書きができる、ペーパーレスノート」をコンセプトに誕生した、次世代の文房具です。
薄く、軽い本体に、紙の書き心地で自由に手書きができる、メモ、ノート、スケジュール機能を搭載しました。さらに、パソコンで作成した文書やスキャンしたPDF資料を取り込んで閲覧することができるほか、その資料に会議のメモやアイディアを手書き文字でそのまま書き込むことが可能です。打ち合わせのために膨大な紙資料を持ち歩くという不便さから自由になるうえ、メモを書き込んだ資料を見失うようなこともなくなります。サイズはA5サイズ、A4サイズの2サイズをご用意しました。

専用のスタイラスペンが付属で付いているのですが、Facebookの投稿を見ていたら書き味がすっごいらしいです。なんでも開発者の方が万年筆での筆記感を目指したそうです。

またパソコンアプリを利用すれば、USBケーブルやWi-Fi経由、Bluetooth通信を使って、PDFファイルの相互転送が可能とのことです。(ただし現在はWindows10のみ動作とのことです。)

サポートファイルフォーマットは、PDFとのことですが今は簡単にPDFが作成できるので全く問題ないですよね。
例えばパソコンで今使っている手帳に近いデザインのPDFを作って、この「電子ペーパー」に登録すれば手帳として使うこともできます。さらに電子ペーパーなのでノートとしても当然使うことができます。

実機をさわれていないので、スタイラスペンの感覚や描画速度・ファイル管理など気になることも多いのですが、移動時のカバンの重量の大半が手帳やノートで結構な重さになっているので、一度使ってみたいです。

 

なんにせよ、興味津々です。
ちなみに類似商品で、Sonyからも「デジタルペーパー」が発売されています。
もう贅沢言いません、A5サイズで良いので富士通でもソニーでもいいので、どちらか欲しいです。
今年一年良い子で頑張った僕にサンタさんは来ないかな?
(こんな欲まみれでいいのかw

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

川崎文具店オリジナルインク「幽伽柳紺〜貴方を想う深藍〜」

先日、「万年筆の作法」という万年筆を味わい尽くすイベントを開催された岐阜県大垣市の川崎文具店さんが、今回3色目のオリジナルインクを発売されました。

1色目は「大柿セピア」、2色目は「月華紅蘭」と素敵な色ばかりです。

pi-suke.hatenadiary.jp

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ちなみに「月華紅蘭」はゴールドフラッシュするとっても素敵なインクです。

今回発売された新色は「幽伽柳紺(ゆうかりゅうこん)」というネーミングです。

幽伽柳紺

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幽伽柳紺

商品説明を引用します。

夜の水門川、水面に映る柳がゆらゆらと静かに語りはじめる。大垣の準木「柳」をイメージしました。人によって、濃い緑にも紺にもみえる、捉える事が出来ない深藍(ふかきあい)が貴方を包みます。
名前の由来
幽伽「奥深く静な話し相手」
柳紺「夜の水面に映る柳」

ちなみに「幽伽柳紺(ゆうかりゅうこん)」は、川崎文具店店長の造語です。

水門川とは、大垣市を流れ川崎文具店さんの近くも流れています。
川沿いには柳が植えられており、ゆらゆらと揺れています。
お店から少し歩いた所にある、「四季の広場」はなかなか綺麗な場所です。

そんなお店の近くにある風光明媚な場所をイメージして作られたインクです。

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幽伽柳紺の試筆

このインクは紺のような緑のような色で、さらに見る角度によって色味が変わるとっても素敵なインクです。

日常使い出来る、ホントに素敵な色です。

 

最近は多くの文具店さんがオリジナルインクを販売されており、欲しい色がどんどん増えてインク沼の住民は大変ですよね。

さて、どの万年筆にこのインクを入れて使おうか・・・
なかなか贅沢な悩みです(笑)

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

万年筆の世界を味わい尽くす「万年筆の作法」

岐阜県大垣市にある川崎文具店さんで「万年筆の作法」というイベントに参加してきました。

元々は街のイベントの「おむすび博」にて行われたものなのですが、大人気でキャンセル待ちが生じたほどのイベントです。
今回は街のイベントで行われた内容と同じことを、川崎文具店さんが独自で開催されました。
なお明日の23日(日)13時からも開催され、まだ若干席に余裕があるそうですので、もし興味がある人はお店に連絡して参加してみてください。
ちなみに参加費は、10,000円ですがお土産に店内にある1万円の万年筆を1本持って帰ることができます。(追い金すれば、10,000円以上も大丈夫です)

万年筆の作法

ミクサブルインクを調合

万年筆に欠かせないインクについて、インクの特徴や特性をお勉強です。
インクと一言でいっても、「染料インク」「顔料インク」「古典インク」とあります。それぞれのインクについて、メリット・デメリットだけでなく使う上での注意点などをお教えいただきました。

座学の後はプラチナ万年筆から発売されている「ミクサブルインク」を自分で調合です。

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プラチナ万年筆のミクサブルインク

通常はインクを混色することは厳禁ですが、このインクは9色のインクを混ぜて好きな色を作れます。
自分の好きな色のインクをいきなり作るのは大変です。
まずはベースとなる色を作って、その後にトーンや深みを追加すると良いとお教えいただきました。
あまり混色しすぎると、くすんだ色になりかねないので、3〜4色で済むように考えながら作ります。

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みんなが作ったオリジナルインク

最後に3mlの小分けに入れていただきました。

万年筆の書き味を味わい尽くす

インクの後は、万年筆の書き味の違いを体験です。
万年筆のペン先は、大きく分けてステンレスでできた「鉄ペン」と、金でできた「金ペン」があります。
「金ペン」はさらに14Kや18K、さらに21Kなど金の含有量の違うものがあります。

「鉄ペン」「金ペン」の特徴などの説明を受けた後は、実際に店内にある万年筆でその違いを体験しました。

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味わい尽くされた万年筆(極一部)

店内にある万年筆ですので、プラチナ万年筆のセンチュリー3776(14K)と同じくプラチナ万年筆のプレジデント(18K)を比べたり、ペリカンやカヴェコやビスコンティなど国内メーカーに限らず海外メーカーの万年筆で、総計で15種類もの万年筆の書き比べでした。

まずは純粋なペン先の書き味を知るために、インクを付けずに試筆してみて、その後にインクを付けて書いてみる。という流れです。
面白いのがメーカーによっては、鉄ペンでも柔らかな書き味だったり、金ペンでも硬い書き味のものがあることです。
またメーカーの違いだけでなく、同じメーカーでもシリーズによって書き味が違うんですよね。A社のブランドaの金ペンは書き味が硬いのに、ブランドcでは柔らかめの金ペンだったりするんです。
総じて金ペンは柔らかな書き味と言われるのですが、メーカーによってはそうでもないことがわかりました。
勉強になったのが、インクを付けた状態と付けていない状態とでは書き味が劇的に変わるものがあったことです。

インクをつけると、インクが潤滑油のような役割を果たして硬いと思っていたペン先が滑らかに感じるようになるものもありました。
インクを付けてしまうとインクフローの影響を受けてしまうので、まずはインクを付けない状態で試し書きをする必要性を感じました。なぜならインクフローはペンクリニックで調整してもらえるので、インクフローの影響で描きやすいと錯覚してしまいますからね。

ペン先を調整

最後のコーナーでは、禁断のペン先調整です。
流石に何千円もするような万年筆では試せないので、プラチナ万年筆のプレピーを使って、実際に自分で調整を行いました。

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ペン先の調整に挑戦

使ったのは8,000番のラッピングペーパーです。このラッピングペーパーの上をなぞるだけで、書き味が変わります。
その際に、ペンポイントを思い浮かべながらどこが引っかかる箇所かイメージしながら行うのですが、なかなか難しいですね。
実際に自分で行ってみると、ペンクリニックのペンドクターのすごさがわかります。川崎さんがおっしゃられるには、最低でも100本は万年筆をダメにしないと人の万年筆は触れない。
でも、自分でペン先の調整が行えるようになれば、自分の微妙な描き癖に合わせて調整できるので、いつかはちゃんと調整できるようになりたいです。

 

午後の1時から4時までノンストップの3時間でしたが、あっという間でした。
今までなんとなく感覚的に得ていた知識を裏付けることができて、座学だけでもためになるのに、実際に15種類の万年筆を試筆したり、ペン先の調整をしてみたりと充実した3時間でした。
最後に店内にある万年筆を選ぶのですが、めちゃくちゃ悩みました。なにせ15種類も書き比べした上に、知識を得ているのでどれがいいのかなかなか決められませんでした。

このイベントは、万年筆好きならぜひ一度は体験してほしい内容です。
多分また来年の「おむすび博」でも開催されるのではないかな?なかなか経験できることではないので、また体験したいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。