(旧)カクかく

いつも側に寄り添っていて、人生を豊かにしてくれる文房具。そんな素敵な文房具をゆるく紹介します。

名城大学で万年筆インクのイベントを行いました

10月12日(金)に名城大学ナゴヤドーム前キャンパスにある社会連携ゾーンshakeにて、「万年筆のインクをみてみよう」ということでペーパークロマトグラフィーの講座を行ってきました。

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19時からの開始で誰でも無料で参加できて、途中参加や途中退席もできるモノです。

万年筆のインクを見てみよう

万年筆を使っている人も、ご自分が使っているインクの特性は案外知らないのではないでしょうか?
例えば使用しているインクが滲みやすい性質なのか、それとも滲みにくい性質なのか?また万年筆のインクを洗浄するときには簡単に綺麗になるのか、それとも入念に洗浄しないと綺麗にならないのか?

実は比較的簡単な道具を使うことで、それらの性質を知ることができます。
その方法がペーパークロマトグラフィーという方法です。

用意するものは、 - 吸取り紙(なければ白色のペーパーコーヒーフィルター) - 深めのコップ - 割り箸 - 水 以上の4つと、性質を確認したいインクがあればできます。

僕は深めのコップではなく、自宅でコップを置いておくのに100均で購入した網棚と水受けのトレーを用いました。
以下は、ペーパークロマトグラフィーを行っている画像です。

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ペーパークロマトグラフィ

吸取り紙の下の方にインクをつけて、インクが水に触れないようにコップなどに吸取り紙をセットすれば、あとは15分くらい待っているとインクに含まれる色素が毛細管現象により分離します。

以下の動画は、僕がセーラー万年筆のインク工房で調合してもらった蛍光オレンジのインクをペーパークロマトグラフィーで分離している様子です。(動画を撮影してくれたアッキー、ありがとう!)


ペーパークロマトグラフィー

動画の中盤くらいから、色素が分離しているのが解ります。
ピンクと黄色を混ぜて、オレンジ色にしていることがこれで解ります。
さらに、吸い上げられたインクが最初の所には、ほとんど残っていません。このことから水に溶けやすく万年筆を洗浄するときも、比較的簡単に綺麗になることが解ります。

僕は海外メーカーのブルー系のインクを12色持ち込みましたが、参加者の方が普段使っているインクも実際にペーパークロマトグラフィーで確認しました。
中にはプラチナ万年筆のカーボンブラックもあって、なかなか面白い内容になりました。

比較的簡単な道具で、万年筆のインクの特性を知ることができるペーパークロマトグラフィーを多くの人に実際に体験してもらいました。
個人的には小学生の夏休みの自由研究なんかに最適なのではないか?と思っています。

また機会があれば、インクをみんなで持ち寄ってペーパークロマトグラフィーで遊んで見たいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。